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Race Review — 2025年11月23日

マイルチャンピオンシップG1

京都 4回6日目 11R 芝1600m(Cコース) 馬場 良・天候 晴 18頭 勝時計 1:31.3

芝含水率6.1%は平年比 -4.0 で、この1年のG1で最も乾いた馬場。勝ち時計1:31.3は過去8年のマイルCSで最速(それまでの最速は1:32.0)。1番人気ジャンタルマンタルが4角2番手から押し切ったが、過去8年で勝ち馬が2番手だったのはこの年だけになる。

結果

詰め幅=上り3F地点の先頭との差 − ゴール着差
着馬番馬名騎手人気タイム着差 3角→4角上り3F詰め馬体重
1 15 ジャンタルマンタル牡4・58kg 川田将雅 1 1:31.3 ― 3→2先 33.15 +0.5 500-6
2 6 ガイアフォース牡6・58kg 横山武史 4 1:31.6 0.3 4→4先 33.28 +0.4 502+6
3 3 ウォーターリヒト牡4・58kg 高杉吏麒 15 1:31.6 0.3 7→8差 33.03 +0.6 472+10
4 11 オフトレイル牡4・58kg 菅原明良 7 1:31.7 0.4 13→13追 32.61 +1.0 460-2
5 9 エルトンバローズ牡5・58kg 西村淳也 12 1:31.7 0.4 2→2先 33.613 +0.0 520+4
6 17 ソウルラッシュ牡7・58kg C.デム 2 1:31.7 0.4 7→7差 33.28 +0.4 514+0
7 5 アスコリピチェーノ牝4・56kg ルメール 3 1:31.9 0.6 4→4先 33.512 +0.1 ―
8 4 マジックサンズ牡3・57kg 武豊 9 1:32.1 0.8 15→15追 32.82 +0.8 524+4
9 16 ドックランズ牡5・58kg ザーラ 13 1:32.1 0.8 13→13追 33.15 +0.5 ―
10 7 チェルヴィニア牝4・56kg マーカン 8 1:32.2 0.9 10→12差 33.310 +0.3 492-8
11 1 トウシンマカオ牡6・58kg 団野大成 11 1:32.2 0.9 1→1逃 34.516 -0.9 476-4
12 14 レーベンスティール牡5・58kg レーン 5 1:32.4 1.1 10→10差 33.714 -0.1 486+2
13 8 カンチェンジュンガ牡5・58kg 藤岡佑介 17 1:32.5 1.2 16→15追 33.15 +0.5 496+6
14 2 シャンパンカラー牡5・58kg 坂井瑠星 14 1:32.6 1.3 7→8差 34.015 -0.4 510-6
15 13 ロングランセ7・58kg 岩田康誠 16 1:32.7 1.4 18→17追 33.03 +0.6 478-12
16 10 ラヴァンダ牝4・56kg 岩田望来 6 1:32.8 1.5 4→4先 34.516 -0.9 492+4
17 18 ワイドラトゥール牝4・56kg 北村友一 18 1:33.0 1.7 17→17追 33.310 +0.3 430+2
18 12 ウインマーベル牡6・58kg 松山弘平 10 1:33.2 1.9 10→10差 34.516 -0.9 484+2

単勝 180 / 複勝 110・230・1,370 / 枠連 340 / 馬連 640 / 馬単 870 / 3連複 23,090 / 3連単 52,470

ラップとペース

基準=同コース・馬場良の平均(n=221)

今回のペース

平均的な流れRPCI 53.0 50 = 前後半おなじ速さ このコースの平常 52.7 基準より +0.3
指標今回コース基準差
前半3F34.2 35.35-1.1
後半3F33.6 34.8-1.2
RPCI53.0 52.7+0.3

RPCI は前半3Fと後半3Fの速さを比べた指数で、秒ではない。 前後半がまったく同じ速さなら ちょうど 50 になり、 50より大きいほど後半が速い=前半が緩い(スロー)、小さいほど前半から速い(ハイペース)。 ただし平常値はコースごとに違う(ダートは50前後、芝の長距離は55を超える)ので、 このサイトでは絶対値ではなくそのコースの平常との差で判定している。 前半3F・後半3Fは秒で、実測ラップから取る。ラップ未取得のレースは1200m戦のみ RPCI から逆算し(誤差 MAE 0.025秒で検証済み)、それ以外の距離は「―」と表示する。 コース基準は同じ競馬場・同じ距離・同じ馬場状態の平均。

上がり3F10.7 12.5 12.2110.7211.3311.7411.8511.4611.0711.28ハロン

今回同コース・同距離の平均(221走)縦軸は上ほど速い。線が上がった区間がペースアップ。

同じレースの過去

このレースが過去にどう流れたか。前3F・後3Fは実測ラップで、決まり手の横の 「推」はラップ未取得のため RPCI から逆算した値であることを示す。

年場前3F後3F勝時計 1着4角2着4角決まり手
2016京都 34.435.6 1:33.1 15 逃
2017京都稍 34.635.2 1:33.8 136 追
2018京都 35.034.5 1:33.3 57 差
2019京都 35.334.2 1:33.0 53 差
2020阪神 34.933.5 1:32.0 55 差
2021阪神 35.633.3 1:32.6 88 差
2022阪神 35.134.0 1:32.5 139 追
2023京都 34.334.3 1:32.5 158 追
2024京都 33.834.5 1:32.0 108 差
2025京都 34.233.6 1:31.3 24 先

トラックバイアス

4回京都 5〜6日目(11/22〜23 計2日)の芝全レース
前有利確度: 明確3着内の4角位置率 基準比 -0.086 / 先行馬の複勝圏率 基準の1.26倍

クッション値10.5+0.1平年並み芝含水率6.1%-4.0かなり乾燥数値の傾き 前残り寄り

クッション値と含水率はJRA発表の実測値。右の数字は同じ競馬場の直近3年・同じ月の平均との差で、絶対値は場ごとに常態が違うため見ない。過去17,103レースの集計では、芝は平年より硬いほど前が残り湿るほど差しが届き、ダートは湿るほど前が残る。ただし効き幅はバイアス判定の閾値には届かず、傾きを少し押す程度。

脚質バイアス(同じ開催週の年別比較)

4角位置率=(4角順位−1)÷(頭数−1)。0が先頭、1が最後方で、小さいほど前が有利。 複勝圏率は4角2番手以内につけた馬が3着以内に入った割合。最下段の「基準」は、この競馬場・ この馬場種別の全期間平均。

年1〜3着の4角位置率4角2番手以内の複勝圏率母数
2024 0.257 40.7% 27
2025 0.221 51.7% 29
2026 0.362 38.5% 13
基準0.308 41.0% 11,258

時計水準(比較できたレースのみ)

この開催週の全レース一覧ではない。同条件(距離×クラス×馬場状態)の 過去の勝ち時計が5件以上あるレースだけを載せている。少ない標本の中央値と比べても 偶然に振り回されるため。道悪の日は該当条件が少なく、載らないレースが多くなる。 マイナスは過去中央値より速い=時計の出る馬場。

日R条件勝時計同条件の過去中央値との差標本
11/223R 1200m 未勝利良 1:08.6 -0.1 n=10
11/224R 1800m 未勝利良 1:46.9 -0.3 n=43
11/225R 1600m 新馬良 1:34.4 -1.0 n=27
11/229R 1400m 1勝良 1:20.6 -0.4 n=21
11/2212R 2000m 2勝良 1:59.2 -0.3 n=21
11/233R 2000m 未勝利良 2:00.4 -0.6 n=43
11/235R 1800m 新馬良 1:47.8 -1.3 n=15
11/237R 2400m 1勝良 2:23.9 -2.6 n=10
11/239R 1600m 2勝良 1:33.5 +0.2 n=20
11/2312R 1200m 3勝良 1:08.0 +0.2 n=6

上がり最速馬はどこまで来たか

この開催週の各レースで、メンバー最速の上がり3Fを使った馬の着順。 6着以下なら赤で示す。速い脚を使った馬が届いていないほど、前が止まらない馬場だったことになる。

レースの読み

ラップは 12.2-10.7-11.3-11.7-11.8-11.4-11.0-11.2。2F目10.7で入りながら、ラスト2Fも11.0-11.2で止まっていない。RPCI 53.0は京都芝1600m良の基準52.7とほぼ同じで、数字の上では標準的な流れ。それでも勝ち時計が1:31.3まで出たのは、馬場そのものが速かったから。

芝含水率はゴール前6.1%で、同じ月の直近3年平均を4.0ポイント下回る。この1年のG124戦の中で最も乾いた状態で、クッション値10.5も平年をわずかに上回る。硬くて乾いた高速馬場という条件が揃っていた。

この日の京都芝のバイアスは位置差 -0.086・先行馬の複勝圏率が基準の1.26倍で「前有利・明確」。-0.086という位置差はこの1年のG1で最も前寄りで、1着が4角2番手、2着が4番手、5着が2番手と前にいた馬が崩れなかった。

一方、上がり上位は後ろに集まっている。最速32.6のオフトレイルが4角13番手で4着、2位32.8のマジックサンズが15番手で8着、3位タイ33.0のウォーターリヒト(15番人気)が8番手で3着。上がり1〜2位の2頭は10番手以降で、どちらも勝ち馬に届いていない。高速馬場で前が止まらない以上、後ろからでは物理的に厳しかった。

同レースの過去8年の勝ち馬の4角位置は 5・5・5・8・13・15・10・2番手。近年は10番手以降からの勝利が目立つレースだっただけに、2番手からの押し切りは例外的。マイルCSの傾向で予想を組むと外す年だったと言える。逆に言えば、この年の結果を「マイルCSは前有利」と一般化するのも危険で、馬場と位置差 -0.086という単年の条件に強く依存した決着だった。

全頭短評

着順・人気は結果、評価は内容ベース
1 15

◎ジャンタルマンタル

1人気
通過
3→2 先
上り3F
33.1 5位
詰め幅
+0.5
前走
富士SG2 2着 中5週

1番人気。前有利の高速馬場を2番手から押し切り

川田将雅、1番人気。富士ステークス2着から中5週。位置差 -0.086という強い前有利の中、4角2番手から上がり33.1(5位)で押し切った。決め手で勝ったわけではなく、位置と馬場が噛み合った勝ち方。流れる展開や時計のかかる馬場でどうかは次走以降の確認が要る。

2 6

ガイアフォース

4人気
通過
4→4 先
上り3F
33.2 8位
詰め幅
+0.4
前走
富士SG2 1着 中5週

4番人気2着。4番手から上がり8位で0.3秒差

横山武史、4番人気。富士ステークス1着から中5週。4角4番手から0.3秒差の2着。前有利を生かした形で、勝ち馬同様に位置の利が大きい。

3 3

▲ウォーターリヒト

15人気
通過
7→8 差
上り3F
33.0 3位
詰め幅
+0.6
前走
富士SG2 9着 中5週

15番人気3着。8番手から上がり3位33.0

高杉吏麒、15番人気。富士ステークス9着から中5週。4角8番手から上がり33.0(3位)で0.6秒詰めての0.3秒差3着。人気薄で位置も脚も上位という、最も評価しやすい形の好走。

4 11

○オフトレイル

7人気
通過
13→13 追
上り3F
32.6 1位
詰め幅
+1.0
前走
スワンSG2 1着 中6週

4角13番手からメンバー最速32.6。詰め幅1.0

菅原明良、7番人気。スワンステークス1着から中4週。18頭立ての4角13番手からメンバー最速32.6で1.0秒詰め、0.4秒差の4着。前有利の高速馬場で後方13番手からこれなら、内容は勝ち馬を上回る。差しの利く条件なら逆転の目が十分ある。

5 9

エルトンバローズ

12人気
通過
2→2 先
上り3F
33.6 13位
詰め幅
+0.0
前走
毎日王冠G2 5着 中7週

4角2番手(先)から上がり33.6(メンバー13位)。直線で変わらず。520kg(+4)、前走は毎日王冠G2 5着(中7週)。

6 17

ソウルラッシュ

2人気
通過
7→7 差
上り3F
33.2 8位
詰め幅
+0.4
前走
富士SG2 3着 中5週

4角7番手(差)から上がり33.2(メンバー8位)。直線で0.4秒詰めた。514kg(+0)、前走は富士SG2 3着(中5週)。

7 5

アスコリピチェーノ

3人気
通過
4→4 先
上り3F
33.5 12位
詰め幅
+0.1
前走
ジャッG1 6着 中14週

4角4番手(先)から上がり33.5(メンバー12位)。直線で0.1秒詰めた。前走はジャッG1 6着(中14週)。

8 4

マジックサンズ

9人気
通過
15→15 追
上り3F
32.8 2位
詰め幅
+0.8
前走
富士SG2 10着 中5週

9番人気8着。15番手から上がり2位32.8

武豊、9番人気。富士ステークス10着から中5週。3歳で4角15番手から上がり32.8(2位)、0.8秒差の8着。この馬場・この位置では届きようがない。着順は参考外でよい。

9 16

ドックランズ

13人気
通過
13→13 追
上り3F
33.1 5位
詰め幅
+0.5
前走
クイーG1 4着 中5週

4角13番手(追)から上がり33.1(メンバー5位)。直線で0.5秒詰めた。前走はクイーG1 4着(中5週)。

10 7

チェルヴィニア

8人気
通過
10→12 差
上り3F
33.3 10位
詰め幅
+0.3
前走
毎日王冠G2 7着 中7週

4角12番手(差)から上がり33.3(メンバー10位)。直線で0.3秒詰めた。492kg(-8)、前走は毎日王冠G2 7着(中7週)。

11 1

トウシンマカオ

11人気
通過
1→1 逃
上り3F
34.5 16位
詰め幅
-0.9
前走
スプリンG1 10着 中8週

11番人気11着。逃げて詰め幅 -0.9

団野大成、11番人気。スプリンターズステークス10着から中7週。4角1番手から上がり34.5(16位)・詰め幅 -0.9で0.9秒差の11着。前有利の馬場でも、2F目10.7を作った逃げ馬までは残らなかった。

12 14

レーベンスティール

5人気
通過
10→10 差
上り3F
33.7 14位
詰め幅
-0.1
前走
毎日王冠G2 1着 中7週

4角10番手(差)から上がり33.7(メンバー14位)。直線で0.1秒失った。486kg(+2)、前走は毎日王冠G2 1着(中7週)。

13 8

カンチェンジュンガ

17人気
通過
16→15 追
上り3F
33.1 5位
詰め幅
+0.5
前走
スプリンG1 9着 中8週

4角15番手(追)から上がり33.1(メンバー5位)。直線で0.5秒詰めた。496kg(+6)、前走はスプリンG1 9着(中8週)。

14 2

シャンパンカラー

14人気
通過
7→8 差
上り3F
34.0 15位
詰め幅
-0.4
前走
富士SG2 8着 中5週

4角8番手(差)から上がり34.0(メンバー15位)。直線で0.4秒失った。510kg(-6)、前走は富士SG2 8着(中5週)。

15 13

ロングラン

16人気
通過
18→17 追
上り3F
33.0 3位
詰め幅
+0.6
前走
毎日王冠G2 8着 中7週

4角17番手(追)から上がり33.0(メンバー3位)。直線で0.6秒詰めた。478kg(-12)、前走は毎日王冠G2 8着(中7週)。

16 10

ラヴァンダ

6人気
通過
4→4 先
上り3F
34.5 16位
詰め幅
-0.9
前走
アイルラG2 1着 中6週

4角4番手(先)から上がり34.5(メンバー16位)。直線で0.9秒失った。492kg(+4)、前走はアイルラG2 1着(中6週)。

17 18

ワイドラトゥール

18人気
通過
17→17 追
上り3F
33.3 10位
詰め幅
+0.3
前走
スワンSG2 2着 中6週

4角17番手(追)から上がり33.3(メンバー10位)。直線で0.3秒詰めた。430kg(+2)、前走はスワンSG2 2着(中6週)。

18 12

ウインマーベル

10人気
通過
10→10 差
上り3F
34.5 16位
詰め幅
-0.9
前走
スワンSG2 4着 中6週

4角10番手(差)から上がり34.5(メンバー16位)。直線で0.9秒失った。484kg(+2)、前走はスワンSG2 4着(中6週)。

次走に向けて

この1年のG1で最も乾いた馬場(芝含水率 平年比 -4.0)。勝ち時計は過去8年で最速。

馬評価理由
オフトレイル 上げ 前有利の高速馬場で13番手から上がり最速、詰め幅1.0
ウォーターリヒト 上げ 15番人気で位置も脚も上位。最も評価しやすい好走
マジックサンズ 上げ 3歳で15番手から上がり2位。この馬場では届かない位置
ジャンタルマンタル 上げ 位置差 -0.086の前有利を生かして押し切り。条件依存は要注意
過去8年の勝ち馬は5〜15番手が中心で、2番手からの勝利はこの年だけ。レースの一般的な傾向より、その年の馬場と位置差が上回ることがある。この結果を「マイルCSは前有利」と一般化しないほうがよい。