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Race Review — 2025年12月7日

チャンピオンズカップG1

中京 5回2日目 11R ダ1800m(nanコース) 馬場 良・天候 晴 16頭 勝時計 1:50.2

先行馬の複勝圏率が基準の0.51倍、位置差 +0.123。どちらもこの1年のG1で最も極端な差し有利だった。逃げたウィリアムバローズは4.5秒差の最下位、1番人気ナルカミも2.4秒差の13着。その中で3番人気ダブルハートボンドが4角3番手から押し切っている。

結果

詰め幅=上り3F地点の先頭との差 − ゴール着差
着馬番馬名騎手人気タイム着差 3角→4角上り3F詰め馬体重
1 2 ダブルハートボンド牝4・56kg 坂井瑠星 3 1:50.2 ― 3→3先 37.14 +0.2 474-2
2 8 ウィルソンテソーロ牡6・58kg 川田将雅 2 1:50.2 0.0 6→6差 36.82 +0.5 484-3
3 7 ラムジェット牡4・58kg 三浦皇成 7 1:50.6 0.4 10→11追 36.93 +0.4 516+0
4 3 メイショウハリオ牡8・58kg 武豊 8 1:50.6 0.4 13→11追 36.71 +0.6 504+10
5 9 アウトレンジ牡5・58kg 松山弘平 4 1:51.0 0.8 6→6差 37.67 -0.3 492-6
6 6 ハギノアレグリアス牡8・58kg 岩田康誠 11 1:51.1 0.9 4→4先 37.99 -0.6 494+0
7 10 テンカジョウ牝4・56kg 国分優作 10 1:51.2 1.0 14→15追 37.25 +0.1 496+1
8 13 サンライズジパング牡4・58kg 池添謙一 9 1:51.3 1.1 10→9差 37.67 -0.3 524+17
9 4 セラフィックコール牡5・58kg 西村淳也 14 1:51.4 1.2 14→11追 37.46 -0.1 538+10
10 15 ペリエール牡5・58kg 佐々木大 15 1:51.4 1.2 6→6差 38.010 -0.7 484+2
11 11 シックスペンス牡4・58kg ルメール 5 1:51.5 1.3 2→2先 38.613 -1.3 502-1
12 14 ペプチドナイル牡7・58kg 藤岡佑介 12 1:52.3 2.1 10→11追 38.512 -1.2 526-4
13 12 ナルカミ牡3・57kg 戸崎圭太 1 1:52.6 2.4 4→4先 39.414 -2.1 508+3
14 5 ヘリオスセ9・58kg 原優介 16 1:52.7 2.5 16→16追 38.111 -0.8 466-9
15 16 ルクソールカフェ牡3・57kg ジェルー 6 1:53.6 3.4 9→9差 40.115 -2.8 550+6
16 1 ウィリアムバローズ牡7・58kg 岩田望来 13 1:54.7 4.5 1→1逃 41.816 -4.5 490-2

単勝 730 / 複勝 250・230・320 / 枠連 1,420 / 馬連 2,300 / 馬単 4,160 / 3連複 8,700 / 3連単 36,790

ラップとペース

基準=同コース・馬場良の平均(n=505)

今回のペース

平均的な流れRPCI 47.7 50 = 前後半おなじ速さ このコースの平常 49.1 基準より -1.4
指標今回コース基準差
前半3F35.8 37.61-1.8
後半3F37.3 38.3-1.0
RPCI47.7 49.1-1.4

RPCI は前半3Fと後半3Fの速さを比べた指数で、秒ではない。 前後半がまったく同じ速さなら ちょうど 50 になり、 50より大きいほど後半が速い=前半が緩い(スロー)、小さいほど前半から速い(ハイペース)。 ただし平常値はコースごとに違う(ダートは50前後、芝の長距離は55を超える)ので、 このサイトでは絶対値ではなくそのコースの平常との差で判定している。 前半3F・後半3Fは秒で、実測ラップから取る。ラップ未取得のレースは1200m戦のみ RPCI から逆算し(誤差 MAE 0.025秒で検証済み)、それ以外の距離は「―」と表示する。 コース基準は同じ競馬場・同じ距離・同じ馬場状態の平均。

上がり3F10.8 13.3 12.8110.8212.2312.2412.3512.6612.9712.3812.19ハロン

今回同コース・同距離の平均(505走)縦軸は上ほど速い。線が上がった区間がペースアップ。

同じレースの過去

このレースが過去にどう流れたか。前3F・後3Fは実測ラップで、決まり手の横の 「推」はラップ未取得のため RPCI から逆算した値であることを示す。

年場前3F後3F勝時計 1着4角2着4角決まり手
2016中京 36.337.7 1:50.1 135 追
2017中京 36.236.2 1:50.1 112 追
2018中京 37.135.9 1:50.1 313 先
2019中京 36.635.7 1:48.5 44 先
2020中京 36.537.0 1:49.3 47 先
2021中京 36.536.0 1:49.7 611 差
2022中京 37.036.9 1:51.9 102 差
2023中京 36.437.3 1:50.6 113 逃
2024中京 36.036.9 1:50.1 110 逃
2025中京 35.837.3 1:50.2 36 先

トラックバイアス

5回中京 1〜2日目(12/6〜7 計2日)のダ全レース
差し有利確度: 明確3着内の4角位置率 基準比 +0.123 / 先行馬の複勝圏率 基準の0.51倍

クッション値9.5+0.1平年並みダ含水率3.8%-1.0乾燥数値の傾き やや差し寄り

クッション値と含水率はJRA発表の実測値。右の数字は同じ競馬場の直近3年・同じ月の平均との差で、絶対値は場ごとに常態が違うため見ない。過去17,103レースの集計では、芝は平年より硬いほど前が残り湿るほど差しが届き、ダートは湿るほど前が残る。ただし効き幅はバイアス判定の閾値には届かず、傾きを少し押す程度。

脚質バイアス(同じ開催週の年別比較)

4角位置率=(4角順位−1)÷(頭数−1)。0が先頭、1が最後方で、小さいほど前が有利。 複勝圏率は4角2番手以内につけた馬が3着以内に入った割合。最下段の「基準」は、この競馬場・ この馬場種別の全期間平均。

年1〜3着の4角位置率4角2番手以内の複勝圏率母数
2022 0.242 51.4% 35
2025 0.397 23.3% 30
基準0.270 45.7% 14,404

時計水準(比較できたレースのみ)

この開催週の全レース一覧ではない。同条件(距離×クラス×馬場状態)の 過去の勝ち時計が5件以上あるレースだけを載せている。少ない標本の中央値と比べても 偶然に振り回されるため。道悪の日は該当条件が少なく、載らないレースが多くなる。 マイナスは過去中央値より速い=時計の出る馬場。

日R条件勝時計同条件の過去中央値との差標本
12/61R 1400m 未勝利良 1:26.8 +1.4 n=63
12/62R 1200m 1勝良 1:11.9 -0.2 n=57
12/63R 1800m 1勝良 1:54.2 +0.5 n=108
12/66R 1900m 1勝良 2:00.2 -0.3 n=33
12/67R 1800m 1勝良 1:53.7 +0.0 n=108
12/610R 1200m 2勝良 1:10.9 -0.8 n=26
12/71R 1800m 未勝利良 1:53.8 -1.2 n=111
12/72R 1400m 1勝良 1:25.2 +0.5 n=78
12/73R 1800m 1勝良 1:53.4 -0.3 n=108
12/76R 1400m 1勝良 1:24.6 -0.2 n=78
12/77R 1200m 1勝良 1:11.9 -0.2 n=57
12/79R 1800m 2勝良 1:52.5 -0.6 n=37

上がり最速馬はどこまで来たか

この開催週の各レースで、メンバー最速の上がり3Fを使った馬の着順。 6着以下なら赤で示す。速い脚を使った馬が届いていないほど、前が止まらない馬場だったことになる。

レースの読み

ラップは 12.8-10.8-12.2-12.2-12.3-12.6-12.9-12.3-12.1。2F目に10.8が入り、7F目は12.9まで落ちる。前半3F 35.8に対して後半3F 37.3で1.5秒の落差があり、RPCI 47.7は中京ダ1800m良の基準49.1を1.4下回る前傾。

この日の中京ダートのバイアスは位置差 +0.123・先行馬の複勝圏率が基準の 0.51倍。どちらもこの1年のG124戦で最も差し寄りの数字で、「差し有利・明確」の判定が出ている。前傾ラップと強い差し有利が重なれば、前に行った馬は残らない。

実際、4角1番手のウィリアムバローズは上がり41.8(16位)・詰め幅 -4.5で最下位、4角2番手のシックスペンス(5番人気)も -1.3で11着。1番人気ナルカミは4角4番手から上がり39.4(14位)で2.4秒差の13着まで下がった。前めにいた有力馬がそろって崩れている。

その中で勝ったのが4角3番手のダブルハートボンド。上がり37.1はメンバー4位で、崩れた先行勢の中で唯一踏ん張った。前が総崩れになる条件で前から押し切ったのだから、この勝ち方は単なる展開利では説明できない。2着ウィルソンテソーロ(6番手・上がり2位)、3着ラムジェット(11番手・上がり3位)、4着メイショウハリオ(11番手・上がり最速)と、2着以下は差し有利に素直な並びになっている。

同レースの過去8年の勝ち馬は4角 3・4・4・6・10・1・1・3番手で、チャンピオンズカップ自体は前めが残るレース。この年は馬場が逆を向いた中で、例年どおりの位置から勝った馬が出た、という構図になる。「差し有利の日に前から勝った馬」は、次走で前が有利な条件に替われば妙味が大きい。

全頭短評

着順・人気は結果、評価は内容ベース
1 2

◎ダブルハートボンド

3人気
通過
3→3 先
上り3F
37.1 4位
詰め幅
+0.2
前走
みやこSG3 1着 中4週

この1年で最も強い差し有利の日に4角3番手から押し切り

坂井瑠星、3番人気。みやこステークス1着から中4週。先行比0.51倍・位置差+0.123という、この1年のG1で最も差し寄りの馬場で、4角3番手から上がり37.1(4位)で押し切った。同じ位置にいた有力馬が軒並み崩れた中での勝利で、前が有利な条件に替われば評価はさらに上がる。

2 8

○ウィルソンテソーロ

2人気
通過
6→6 差
上り3F
36.8 2位
詰め幅
+0.5
前走
JBCクラG1 5着 中5週

2番人気2着。6番手から上がり2位36.8

川田将雅、2番人気。JBCクラシック5着から中5週。4角6番手から上がり36.8(2位)で0.5秒詰めてハナ差の2着。差し有利を素直に生かした形で、安定感がある。

3 7

ラムジェット

7人気
通過
10→11 追
上り3F
36.9 3位
詰め幅
+0.4
前走
みやこSG3 4着 中4週

7番人気3着。11番手から上がり3位

三浦皇成、7番人気。みやこステークス4着から中4週。4角11番手から上がり36.9(3位)で0.4秒詰めての3着。位置も脚も上位で、人気薄での好走。

4 3

▲メイショウハリオ

8人気
通過
13→11 追
上り3F
36.7 1位
詰め幅
+0.6
前走
JBCクラG1 2着 中5週

8番人気4着。11番手からメンバー最速36.7

武豊、8番人気。JBCクラシック2着から中5週。8歳で4角11番手からメンバー最速36.7を使い0.6秒詰め、0.4秒差の4着。高齢でも末脚は健在で、差しが決まる条件なら引き続き狙える。

5 9

アウトレンジ

4人気
通過
6→6 差
上り3F
37.6 7位
詰め幅
-0.3
前走
みやこSG3 7着 中4週

4角6番手(差)から上がり37.6(メンバー7位)。直線で0.3秒失った。492kg(-6)、前走はみやこSG3 7着(中4週)。

6 6

ハギノアレグリアス

11人気
通過
4→4 先
上り3F
37.9 9位
詰め幅
-0.6
前走
名古屋G2 5着 中31週

4角4番手(先)から上がり37.9(メンバー9位)。直線で0.6秒失った。494kg(+0)、前走は名古屋G2 5着(中31週)。

7 10

テンカジョウ

10人気
通過
14→15 追
上り3F
37.2 5位
詰め幅
+0.1
前走
JBCLクG1 2着 中5週

4角15番手(追)から上がり37.2(メンバー5位)。直線で0.1秒詰めた。496kg(+1)、前走はJBCLクG1 2着(中5週)。

8 13

サンライズジパング

9人気
通過
10→9 差
上り3F
37.6 7位
詰め幅
-0.3
前走
JBCクラG1 10着 中5週

4角9番手(差)から上がり37.6(メンバー7位)。直線で0.3秒失った。524kg(+17)、前走はJBCクラG1 10着(中5週)。

9 4

セラフィックコール

14人気
通過
14→11 追
上り3F
37.4 6位
詰め幅
-0.1
前走
マーキG3 5着 中20週

4角11番手(追)から上がり37.4(メンバー6位)。直線で0.1秒失った。538kg(+10)、前走はマーキG3 5着(中20週)。

10 15

ペリエール

15人気
通過
6→6 差
上り3F
38.0 10位
詰め幅
-0.7
前走
みやこSG3 10着 中4週

4角6番手(差)から上がり38.0(メンバー10位)。直線で0.7秒失った。484kg(+2)、前走はみやこSG3 10着(中4週)。

11 11

シックスペンス

5人気
通過
2→2 先
上り3F
38.6 13位
詰め幅
-1.3
前走
マイルG1 2着 中8週

4角2番手(先)から上がり38.6(メンバー13位)。直線で1.3秒失った。502kg(-1)、前走はマイルG1 2着(中8週)。

12 14

ペプチドナイル

12人気
通過
10→11 追
上り3F
38.5 12位
詰め幅
-1.2
前走
武蔵野SG3 9着 中3週

4角11番手(追)から上がり38.5(メンバー12位)。直線で1.2秒失った。526kg(-4)、前走は武蔵野SG3 9着(中3週)。

13 12

ナルカミ

1人気
通過
4→4 先
上り3F
39.4 14位
詰め幅
-2.1
前走
JDクG1 1着 中8週

1番人気13着。4番手から2.4秒差

戸崎圭太、1番人気。ジャパンダートクラシック1着から中6週。3歳でG1連勝を狙ったが、4角4番手から上がり39.4(14位)で2.4秒差の13着。この1年で最も強い差し有利の日に前めで運んだうえ、古馬との初対戦でもあった。一度は度外視したい。

14 5

ヘリオス

16人気
通過
16→16 追
上り3F
38.1 11位
詰め幅
-0.8
前走
すずら 1着 中5週

4角16番手(追)から上がり38.1(メンバー11位)。直線で0.8秒失った。466kg(-9)、前走はすずら 1着(中5週)。

15 16

ルクソールカフェ

6人気
通過
9→9 差
上り3F
40.1 15位
詰め幅
-2.8
前走
武蔵野SG3 1着 中3週

4角9番手(差)から上がり40.1(メンバー15位)。直線で2.8秒失った。550kg(+6)、前走は武蔵野SG3 1着(中3週)。

16 1

ウィリアムバローズ

13人気
通過
1→1 逃
上り3F
41.8 16位
詰め幅
-4.5
前走
エルムSG3 4着 中17週

逃げて4.5秒差の最下位

岩田望来、13番人気。エルムステークス4着から中18週。4角1番手から上がり41.8(16位)・詰め幅 -4.5で最下位。先行比0.51倍の馬場で逃げた結果で、能力とは切り離して見たい。

次走に向けて

先行比0.51倍・位置差+0.123は、ともにこの1年のG1で最も極端な差し有利だった。

馬評価理由
ダブルハートボンド 上げ 最も強い差し有利の日に3番手から押し切り。前有利の条件なら妙味大
メイショウハリオ 上げ 8歳で11番手からメンバー最速。差し決着なら引き続き
ナルカミ 条件替わり 1番人気13着だが馬場が最悪の向き。古馬初対戦も含め度外視
ウィリアムバローズ 条件替わり 先行比0.51倍の日に逃げての最下位。能力と切り離す
バイアスに逆らって勝った馬を拾うという読み方が最もはまるレース。ダブルハートボンドの勝ち方は、同じ条件が二度と来ないことを前提に評価したい。