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Race Review — 2026年5月17日

ヴィクトリアマイルG1

東京 2回8日目 11R 芝1600m(Bコース) 馬場 良・天候 晴 18頭 勝時計 1:30.9

12.4-11.0-11.2-11.3-11.4-11.1-11.2-11.3。2F目以降がすべて11秒台という、淀みのまったくない流れ。勝ち時計1:30.9は過去7年で最速だった。1番人気エンブロイダリーが4角6番手から差し切り、秋華賞に続く2つ目のG1を獲っている。

結果

詰め幅=上り3F地点の先頭との差 − ゴール着差
着馬番馬名騎手人気タイム着差 3角→4角上り3F詰め馬体重
1 12 エンブロイダリー牝4・56kg ルメール 1 1:30.9 ― 6→6差 33.05 +0.6 492-4
2 8 カムニャック牝4・56kg 川田将雅 2 1:31.1 0.2 7→7差 33.17 +0.5 492-6
3 7 クイーンズウォーク牝5・56kg 西村淳也 3 1:31.4 0.5 8→10差 33.17 +0.5 544+2
4 4 エリカエクスプレス牝4・56kg 武豊 5 1:31.4 0.5 1→1逃 34.115 -0.5 470-2
5 9 ココナッツブラウン牝6・56kg 北村友一 7 1:31.4 0.5 11→12差 32.92 +0.7 462+8
6 16 ニシノティアモ牝5・56kg 津村明秀 4 1:31.5 0.6 2→2先 34.115 -0.5 450+2
7 6 ラヴァンダ牝5・56kg 岩田望来 8 1:31.6 0.7 8→7差 33.613 +0.0 494+2
8 14 ジョスラン牝4・56kg 戸崎圭太 9 1:31.6 0.7 8→9差 33.512 +0.1 478+6
9 3 マピュース牝4・56kg ゴンサル 14 1:31.6 0.7 3→5差 33.914 -0.3 498+4
10 13 カナテープ牝7・56kg 松山弘平 10 1:31.7 0.8 14→13追 33.05 +0.6 480+2
11 11 ボンドガール牝5・56kg 丹内祐次 11 1:31.7 0.8 11→11差 33.311 +0.3 450-4
12 17 パラディレーヌ牝4・56kg 坂井瑠星 12 1:31.8 0.9 13→13追 33.29 +0.4 504-6
13 15 アイサンサン牝4・56kg 幸英明 13 1:31.8 0.9 16→15追 32.92 +0.7 458+0
14 5 ケリフレッドアスク牝4・56kg ディー 16 1:31.9 1.0 16→17追 32.81 +0.8 450-2
15 2 ワイドラトゥール牝5・56kg 横山武史 18 1:32.0 1.1 14→15追 33.29 +0.4 446+0
16 18 チェルヴィニア牝5・56kg レーン 6 1:32.0 1.1 3→3先 34.417 -0.8 502+4
17 1 カピリナ牝5・56kg 横山典弘 17 1:32.0 1.1 3→3先 34.417 -0.8 474-2
18 10 ドロップオブライト牝7・56kg 松若風馬 15 1:32.1 1.2 18→18追 32.92 +0.7 438-2

単勝 190 / 複勝 110・160・210 / 枠連 330 / 馬連 570 / 馬単 810 / 3連複 1,530 / 3連単 3,670

ラップとペース

基準=同コース・馬場良の平均(n=331)

今回のペース

ハイペースRPCI 52.3 50 = 前後半おなじ速さ このコースの平常 54.5 基準より -2.2
指標今回コース基準差
前半3F34.6 35.66-1.1
後半3F33.6 34.31-0.7
RPCI52.3 54.5-2.2

RPCI は前半3Fと後半3Fの速さを比べた指数で、秒ではない。 前後半がまったく同じ速さなら ちょうど 50 になり、 50より大きいほど後半が速い=前半が緩い(スロー)、小さいほど前半から速い(ハイペース)。 ただし平常値はコースごとに違う(ダートは50前後、芝の長距離は55を超える)ので、 このサイトでは絶対値ではなくそのコースの平常との差で判定している。 前半3F・後半3Fは秒で、実測ラップから取る。ラップ未取得のレースは1200m戦のみ RPCI から逆算し(誤差 MAE 0.025秒で検証済み)、それ以外の距離は「―」と表示する。 コース基準は同じ競馬場・同じ距離・同じ馬場状態の平均。

上がり3F11.0 12.6 12.4111.0211.2311.3411.4511.1611.2711.38ハロン

今回同コース・同距離の平均(331走)縦軸は上ほど速い。線が上がった区間がペースアップ。

同じレースの過去

このレースが過去にどう流れたか。前3F・後3Fは実測ラップで、決まり手の横の 「推」はラップ未取得のため RPCI から逆算した値であることを示す。

年場前3F後3F勝時計 1着4角2着4角決まり手
2016東京 33.834.3 1:31.5 1012 差
2017東京稍 35.633.8 1:33.9 711 差
2018東京稍 35.234.0 1:32.3 813 差
2019東京 33.734.4 1:30.5 710 差
2020東京 34.233.9 1:30.6 43 先
2021東京 34.333.4 1:31.0 1010 差
2022東京 34.734.2 1:32.2 46 先
2023東京 34.233.7 1:32.2 62 差
2024東京 33.835.0 1:31.8 83 差
2025東京 33.935.3 1:32.1 1512 追
2026東京 34.633.6 1:30.9 67 差

トラックバイアス

2回東京 7〜8日目(5/16〜17 計2日)の芝全レース
フラット確度: 判定なし3着内の4角位置率 基準比 +0.007 / 先行馬の複勝圏率 基準の0.95倍

クッション値9.8+0.5硬め芝含水率13.7%-0.9乾燥数値の傾き やや前残り寄り

クッション値と含水率はJRA発表の実測値。右の数字は同じ競馬場の直近3年・同じ月の平均との差で、絶対値は場ごとに常態が違うため見ない。過去17,103レースの集計では、芝は平年より硬いほど前が残り湿るほど差しが届き、ダートは湿るほど前が残る。ただし効き幅はバイアス判定の閾値には届かず、傾きを少し押す程度。

脚質バイアス(同じ開催週の年別比較)

4角位置率=(4角順位−1)÷(頭数−1)。0が先頭、1が最後方で、小さいほど前が有利。 複勝圏率は4角2番手以内につけた馬が3着以内に入った割合。最下段の「基準」は、この競馬場・ この馬場種別の全期間平均。

年1〜3着の4角位置率4角2番手以内の複勝圏率母数
2022 0.390 29.2% 24
2023 0.316 34.6% 26
2024 0.330 32.0% 25
2025 0.391 33.3% 24
2026 0.343 33.3% 24
基準0.336 34.8% 17,229

時計水準(比較できたレースのみ)

この開催週の全レース一覧ではない。同条件(距離×クラス×馬場状態)の 過去の勝ち時計が5件以上あるレースだけを載せている。少ない標本の中央値と比べても 偶然に振り回されるため。道悪の日は該当条件が少なく、載らないレースが多くなる。 マイナスは過去中央値より速い=時計の出る馬場。

日R条件勝時計同条件の過去中央値との差標本
5/164R 2000m 未勝利良 2:00.3 -0.3 n=61
5/165R 1400m 未勝利良 1:20.3 -1.5 n=55
5/166R 2400m 1勝良 2:25.1 -1.0 n=33
5/169R 1800m 2勝良 1:46.0 -0.4 n=32
5/1611R 2400m 3勝良 2:23.1 -2.1 n=14
5/174R 1800m 未勝利良 1:47.1 -0.5 n=79
5/175R 2400m 未勝利良 2:24.3 -2.6 n=25
5/177R 1600m 1勝良 1:31.6 -1.8 n=63
5/178R 1800m 1勝良 1:47.5 +1.0 n=45
5/179R 1600m 2勝良 1:32.8 -0.7 n=39
5/1711R 1600m G1良 1:30.9 -1.2 n=12

上がり最速馬はどこまで来たか

この開催週の各レースで、メンバー最速の上がり3Fを使った馬の着順。 6着以下なら赤で示す。速い脚を使った馬が届いていないほど、前が止まらない馬場だったことになる。

レースの読み

ラップは 12.4-11.0-11.2-11.3-11.4-11.1-11.2-11.3。2F目から8F目まで、すべて11.0〜11.4の範囲に収まっている。緩みも締まりもない、文字どおりの平均ペース。前半3F 34.6・後半3F 33.6で、RPCI 52.3は東京芝1600m良の基準54.5を2.2下回る。

この日の東京芝のバイアスは位置差 +0.007・先行馬の複勝圏率が基準の0.95倍でフラット。馬場もラップも偏りがないので、この1年のG1の中で最も「力どおりに決まった」レースと言える。

実際、上位3頭は1番人気・2番人気・3番人気の順。4角位置は6番手・7番手・10番手で、いずれも中団。上がりは33.0(5位)・33.1(7位)・33.1(7位タイ)と大差ない。位置も脚も似た3頭が、人気順に並んだ。

逃げたエリカエクスプレスは4角1番手から詰め幅 -0.5で0.5秒差の4着、2番手のニシノティアモも -0.5で6着。淀みない流れを前で受けたぶんだけ最後に0.5秒削られたという、きわめて素直な結果になっている。エリカエクスプレスは秋華賞2着・エリザベス女王杯12着と逃げの成否が極端だったが、ここは中間の結果。

勝ち時計1:30.9は過去7年で最速。それまでの最速は2020年の1:30.6に次ぐ水準で、淀みないラップが時計を押し上げた。芝含水率13.7%は平年より0.9ポイント低く、クッション値9.8も0.5高い。馬場も若干速い側ではあった。

同レースの過去7年の勝ち馬は4角 4・10・4・6・8・15・6番手。ヴィクトリアマイルは位置を問わないレースで、6番手も例年どおり。

全頭短評

着順・人気は結果、評価は内容ベース
1 12

◎エンブロイダリー

1人気
通過
6→6 差
上り3F
33.0 5位
詰め幅
+0.6
前走
阪神牝馬G2 1着 中5週

1番人気。淀みない流れを6番手から差し切り、秋華賞に続くG1

ルメール、1番人気。阪神牝馬ステークス1着から中4週。2F目以降すべて11秒台という平均ペースを4角6番手で運び、上がり33.0(5位)で0.6秒詰めて差し切った。秋華賞は前有利の馬場を2番手から押し切り、ここは中団から。位置に幅があり、崩れにくい。

2 8

○カムニャック

2人気
通過
7→7 差
上り3F
33.1 7位
詰め幅
+0.5
前走
阪神牝馬G2 2着 中5週

2番人気2着。7番手から上がり7位で0.2秒差

川田将雅、2番人気。阪神牝馬ステークス2着から中4週。4角7番手から0.2秒差の2着。秋華賞では1番人気16着と大敗していたが、ここでは順当に走っている。条件が合えば崩れない。

3 7

クイーンズウォーク

3人気
通過
8→10 差
上り3F
33.1 7位
詰め幅
+0.5
前走
金鯱賞G2 3着 中9週

3番人気3着。10番手から上がり7位タイ

西村淳也、3番人気。金鯱賞3着から中9週。4角10番手から0.5秒差の3着。人気どおりの結果で、位置も脚も中庸だった。

4 4

エリカエクスプレス

5人気
通過
1→1 逃
上り3F
34.1 15位
詰め幅
-0.5
前走
中山牝馬HG3 4着 中10週

5番人気4着。淀みない流れを逃げて0.5秒差

武豊、5番人気。中山牝馬ステークス4着から中9週。4角1番手から詰め幅 -0.5で0.5秒差の4着。秋華賞2着・エリザベス女王杯12着と逃げの成否が極端だった馬だが、淀みない流れでは中間の結果に落ち着いた。

5 9

▲ココナッツブラウン

7人気
通過
11→12 差
上り3F
32.9 2位
詰め幅
+0.7
前走
小倉牝馬HG3 3着 中16週

7番人気5着。12番手から上がり2位32.9

北村友一、7番人気。小倉牝馬ステークス3着から中6週。4角12番手から上がり32.9(2位)で0.7秒詰めての0.5秒差5着。位置の差だけで掲示板の下に回った。

6 16

ニシノティアモ

4人気
通過
2→2 先
上り3F
34.1 15位
詰め幅
-0.5
前走
中山牝馬HG3 5着 中10週

4角2番手(先)から上がり34.1(メンバー15位)。直線で0.5秒失った。450kg(+2)、前走は中山牝馬HG3 5着(中10週)。

7 6

ラヴァンダ

8人気
通過
8→7 差
上り3F
33.6 13位
詰め幅
+0.0
前走
阪神牝馬G2 8着 中5週

4角7番手(差)から上がり33.6(メンバー13位)。直線で変わらず。494kg(+2)、前走は阪神牝馬G2 8着(中5週)。

8 14

ジョスラン

9人気
通過
8→9 差
上り3F
33.5 12位
詰め幅
+0.1
前走
小倉牝馬HG3 1着 中16週

4角9番手(差)から上がり33.5(メンバー12位)。直線で0.1秒詰めた。478kg(+6)、前走は小倉牝馬HG3 1着(中16週)。

9 3

マピュース

14人気
通過
3→5 差
上り3F
33.9 14位
詰め幅
-0.3
前走
愛知杯G3 6着 中8週

4角5番手(差)から上がり33.9(メンバー14位)。直線で0.3秒失った。498kg(+4)、前走は愛知杯G3 6着(中8週)。

10 13

カナテープ

10人気
通過
14→13 追
上り3F
33.0 5位
詰め幅
+0.6
前走
阪神牝馬G2 6着 中5週

4角13番手(追)から上がり33.0(メンバー5位)。直線で0.6秒詰めた。480kg(+2)、前走は阪神牝馬G2 6着(中5週)。

11 11

ボンドガール

11人気
通過
11→11 差
上り3F
33.3 11位
詰め幅
+0.3
前走
中山牝馬HG3 10着 中10週

4角11番手(差)から上がり33.3(メンバー11位)。直線で0.3秒詰めた。450kg(-4)、前走は中山牝馬HG3 10着(中10週)。

12 17

パラディレーヌ

12人気
通過
13→13 追
上り3F
33.2 9位
詰め幅
+0.4
前走
福島牝馬G3 8着 中4週

4角13番手(追)から上がり33.2(メンバー9位)。直線で0.4秒詰めた。504kg(-6)、前走は福島牝馬G3 8着(中4週)。

13 15

アイサンサン

13人気
通過
16→15 追
上り3F
32.9 2位
詰め幅
+0.7
前走
愛知杯G3 1着 中8週

4角15番手(追)から上がり32.9(メンバー2位)。直線で0.7秒詰めた。458kg(+0)、前走は愛知杯G3 1着(中8週)。

14 5

ケリフレッドアスク

16人気
通過
16→17 追
上り3F
32.8 1位
詰め幅
+0.8
前走
福島牝馬G3 4着 中4週

4角17番手(追)から上がり32.8(メンバー1位)。直線で0.8秒詰めた。450kg(-2)、前走は福島牝馬G3 4着(中4週)。

15 2

ワイドラトゥール

18人気
通過
14→15 追
上り3F
33.2 9位
詰め幅
+0.4
前走
京王杯スG2 7着 中2週

4角15番手(追)から上がり33.2(メンバー9位)。直線で0.4秒詰めた。446kg(+0)、前走は京王杯スG2 7着(中2週)。

16 18

チェルヴィニア

6人気
通過
3→3 先
上り3F
34.4 17位
詰め幅
-0.8
前走
中山記念G2 5着 中11週

4角3番手(先)から上がり34.4(メンバー17位)。直線で0.8秒失った。502kg(+4)、前走は中山記念G2 5着(中11週)。

17 1

カピリナ

17人気
通過
3→3 先
上り3F
34.4 17位
詰め幅
-0.8
前走
阪神牝馬G2 9着 中5週

4角3番手(先)から上がり34.4(メンバー17位)。直線で0.8秒失った。474kg(-2)、前走は阪神牝馬G2 9着(中5週)。

18 10

ドロップオブライト

15人気
通過
18→18 追
上り3F
32.9 2位
詰め幅
+0.7
前走
愛知杯G3 10着 中8週

4角18番手(追)から上がり32.9(メンバー2位)。直線で0.7秒詰めた。438kg(-2)、前走は愛知杯G3 10着(中8週)。

次走に向けて

2F目以降すべて11秒台。馬場もフラットで、この1年のG1で最も力どおりに決まった。

馬評価理由
エンブロイダリー 上げ 秋華賞は前から、ここは中団から。位置に幅があり崩れにくい
ココナッツブラウン 上げ 12番手から上がり2位。位置の差だけで掲示板を外した
カムニャック 上げ 秋華賞の大敗から立て直して2着。条件が合えば崩れない
馬場もラップも偏りがないレースは、結果をそのまま信用してよい。この1年のG1では珍しく、読み替えの要らない一戦だった。