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Race Review — 2026年6月7日

安田記念G1

東京 3回2日目 11R 芝1600m(Cコース) 馬場 良・天候 曇 17頭 勝時計 1:32.1

1着から4着までが0.0秒差(2着は同着)という、この1年のG1で最も密な決着。8番人気シックスペンスが4角2番手から押し切り、1番人気ガイアフォースは9番手からメンバー最速33.0で差を詰めたが同着2着まで。

結果

詰め幅=上り3F地点の先頭との差 − ゴール着差
着馬番馬名騎手人気タイム着差 3角→4角上り3F詰め馬体重
1 4 シックスペンス牡5・58kg 武豊 8 1:32.1 ― 2→2先 33.911 +0.3 504+4
2 11 ワールズエンド牡5・58kg 津村明秀 7 1:32.1 0.0 1→1逃 34.215 +0.0 470+0
2 14 ガイアフォース牡7・58kg 横山武史 1 1:32.1 0.0 8→9差 33.01 +1.2 ―
4 13 セイウンハーデス牡7・58kg 幸英明 6 1:32.1 0.0 3→3先 33.710 +0.5 478+4
5 16 パンジャタワー牡4・58kg 松山弘平 4 1:32.2 0.1 6→6差 33.46 +0.8 488+2
6 3 オフトレイル牡5・58kg 菅原明良 10 1:32.3 0.2 8→7差 33.35 +0.9 462-4
7 1 レーベンスティール牡6・58kg 戸崎圭太 3 1:32.6 0.5 4→4先 33.911 +0.3 496+4
8 15 ドラゴンブースト牡4・58kg 丹内祐次 13 1:32.7 0.6 11→11差 33.46 +0.8 476+2
9 17 トロヴァトーレ牡5・58kg ルメール 2 1:32.8 0.7 15→14追 33.12 +1.1 508-2
10 6 ステレンボッシュ牝5・56kg レーン 5 1:32.9 0.8 7→7差 33.911 +0.3 478+0
11 10 ルクソールカフェ牡4・58kg 岩田望来 14 1:32.9 0.8 16→14追 33.24 +1.0 ―
12 8 シャンパンカラー牡6・58kg 岩田康誠 11 1:33.1 1.0 11→12追 33.68 +0.6 512-4
13 9 ウォーターリヒト牡5・58kg 高杉吏麒 9 1:33.1 1.0 16→17追 33.12 +1.1 472-6
14 12 シリウスコルト牡5・58kg 横山和生 15 1:33.2 1.1 13→12追 33.68 +0.6 496+2
15 5 サクラトゥジュールセ9・58kg 佐々木大 16 1:33.3 1.2 10→9差 34.114 +0.1 496-14
16 2 ロングランセ8・58kg ゴンサル 17 1:33.4 1.3 4→4先 34.717 -0.5 480+6
17 7 スズハローム牡6・58kg 藤懸貴志 12 1:33.9 1.8 14→14追 34.215 +0.0 468+4

単勝 2,160 / 複勝 540・460・140 / 枠連 3,630 / 馬連 6,390 / 馬単 13,980 / 3連複 16,210 / 3連単 84,350

ラップとペース

基準=同コース・馬場良の平均(n=331)

今回のペース

ハイペースRPCI 51.6 50 = 前後半おなじ速さ このコースの平常 54.5 基準より -2.9
指標今回コース基準差
前半3F34.5 35.66-1.2
後半3F34.2 34.31-0.1
RPCI51.6 54.5-2.9

RPCI は前半3Fと後半3Fの速さを比べた指数で、秒ではない。 前後半がまったく同じ速さなら ちょうど 50 になり、 50より大きいほど後半が速い=前半が緩い(スロー)、小さいほど前半から速い(ハイペース)。 ただし平常値はコースごとに違う(ダートは50前後、芝の長距離は55を超える)ので、 このサイトでは絶対値ではなくそのコースの平常との差で判定している。 前半3F・後半3Fは秒で、実測ラップから取る。ラップ未取得のレースは1200m戦のみ RPCI から逆算し(誤差 MAE 0.025秒で検証済み)、それ以外の距離は「―」と表示する。 コース基準は同じ競馬場・同じ距離・同じ馬場状態の平均。

上がり3F10.9 12.6 12.5110.9211.1311.6411.8511.4611.2711.68ハロン

今回同コース・同距離の平均(331走)縦軸は上ほど速い。線が上がった区間がペースアップ。

同じレースの過去

このレースが過去にどう流れたか。前3F・後3Fは実測ラップで、決まり手の横の 「推」はラップ未取得のため RPCI から逆算した値であることを示す。

年場前3F後3F勝時計 1着4角2着4角決まり手
2016東京 35.033.9 1:33.0 12 逃
2017東京 33.934.4 1:31.5 151 追
2018東京 34.234.5 1:31.3 123 追
2019東京 34.533.9 1:30.9 51 差
2020東京稍 34.234.3 1:31.6 711 差
2021東京 34.933.9 1:31.7 811 差
2022東京 34.733.6 1:32.3 1010 差
2023東京 34.233.8 1:31.4 95 差
2024東京稍 34.533.9 1:32.3 513 差
2025東京 35.034.3 1:32.7 38 先
2026東京 34.534.2 1:32.1 21 先

トラックバイアス

3回東京 1〜2日目(6/6〜7 計2日)の芝全レース
フラット確度: 判定なし3着内の4角位置率 基準比 -0.016 / 先行馬の複勝圏率 基準の1.04倍

クッション値9.9+0.5硬め芝含水率15.4%+0.2平年並み数値の傾き やや前残り寄り

クッション値と含水率はJRA発表の実測値。右の数字は同じ競馬場の直近3年・同じ月の平均との差で、絶対値は場ごとに常態が違うため見ない。過去17,103レースの集計では、芝は平年より硬いほど前が残り湿るほど差しが届き、ダートは湿るほど前が残る。ただし効き幅はバイアス判定の閾値には届かず、傾きを少し押す程度。

脚質バイアス(同じ開催週の年別比較)

4角位置率=(4角順位−1)÷(頭数−1)。0が先頭、1が最後方で、小さいほど前が有利。 複勝圏率は4角2番手以内につけた馬が3着以内に入った割合。最下段の「基準」は、この競馬場・ この馬場種別の全期間平均。

年1〜3着の4角位置率4角2番手以内の複勝圏率母数
2022 0.347 32.0% 25
2023 0.335 33.3% 24
2024 0.319 36.0% 25
2025 0.256 45.8% 24
2026 0.320 36.4% 22
基準0.336 34.7% 17,242

時計水準(比較できたレースのみ)

この開催週の全レース一覧ではない。同条件(距離×クラス×馬場状態)の 過去の勝ち時計が5件以上あるレースだけを載せている。少ない標本の中央値と比べても 偶然に振り回されるため。道悪の日は該当条件が少なく、載らないレースが多くなる。 マイナスは過去中央値より速い=時計の出る馬場。

日R条件勝時計同条件の過去中央値との差標本
6/64R 1400m 新馬良 1:22.2 -0.7 n=33
6/65R 1600m 新馬良 1:34.3 -1.4 n=64
6/67R 2000m 未勝利良 1:59.6 -1.0 n=61
6/69R 2400m 1勝良 2:24.6 -1.5 n=33
6/610R 1400m 2勝良 1:20.1 -0.8 n=43
6/74R 1600m 未勝利良 1:34.5 +0.2 n=85
6/75R 1800m 新馬良 1:48.1 -1.0 n=47
6/78R 1600m 1勝良 1:32.8 -0.6 n=63
6/79R 2000m 2勝良 1:57.9 -1.8 n=30
6/711R 1600m G1良 1:32.1 -0.1 n=12

上がり最速馬はどこまで来たか

この開催週の各レースで、メンバー最速の上がり3Fを使った馬の着順。 6着以下なら赤で示す。速い脚を使った馬が届いていないほど、前が止まらない馬場だったことになる。

レースの読み

ラップは 12.5-10.9-11.1-11.6-11.8-11.4-11.2-11.6。2F目10.9・3F目11.1で入り、中盤をやや緩めて残り3Fが11.4-11.2-11.6。前半3F 34.5・後半3F 34.2でほぼ均衡し、RPCI 51.6は東京芝1600m良の基準54.5を2.9下回る前傾。

この日の東京芝は位置差 -0.016・先行馬の複勝圏率が基準の1.04倍でフラット判定。馬場に偏りがない中で、前傾ラップだけがあったという構図になる。

それでも1着が4角2番手、2着(同着)が1番手と9番手、4着が3番手。前の3頭と後ろの1頭が横一線で入っており、0.0秒差に4頭、0.2秒差までに6頭が収まっている。位置の有利不利がほとんど出なかったという、珍しいレース。

内容で分けるなら上がりを見る。1着シックスペンスの上がりは33.9(11位)、2着ワールズエンドは34.2(15位)。対して同着2着のガイアフォースはメンバー最速33.0で詰め幅1.2、9着トロヴァトーレ(2番人気)は14番手から33.1(2位)で1.1秒詰め、11着ルクソールカフェ(14番人気)も14番手から33.2(4位)で1.0秒詰めている。前にいた組は位置で、後ろの組は脚で、同じ場所に到達した。

同レースの過去7年の勝ち馬は4角 7・8・10・9・5・3・2番手。安田記念は差しが決まるレースで、2番手からの勝利は7年で最も前。前年(2025年)も3番手で、ここ2年は前めが残る傾向が出ている。

シックスペンスは前走マイラーズカップ7着、その前はチャンピオンズカップ11着・フェブラリーステークス9着とダートG1を使っていた馬。芝に戻して8番人気での勝利で、臨戦過程からは読みにくい一戦だった。

全頭短評

着順・人気は結果、評価は内容ベース
1 4

◎シックスペンス

8人気
通過
2→2 先
上り3F
33.9 11位
詰め幅
+0.3
前走
マイラーG2 7着 中6週

8番人気。4角2番手から押し切ってG1初制覇

武豊、8番人気。マイラーズカップ7着から中6週。前傾ラップを4角2番手で受けて押し切った。上がりは33.9のメンバー11位で、決め手ではなく位置で勝ったレース。ダートG1を2戦使ったあとの芝復帰で8番人気と、臨戦過程は読みにくかった。

2 11

ワールズエンド

7人気
通過
1→1 逃
上り3F
34.2 15位
詰め幅
+0.0
前走
京王杯スG2 1着 中5週

7番人気2着(同着)。逃げて詰め幅0.0

津村明秀、7番人気。京王杯スプリングカップ1着から中4週。4角1番手から詰め幅0.0で同着2着。前傾ラップを自分で作って最後まで止まらなかった。

2 14

○ガイアフォース

1人気
通過
8→9 差
上り3F
33.0 1位
詰め幅
+1.2
前走
DTFG1 6着 中10週

1番人気。9番手からメンバー最速33.0、詰め幅1.2で同着2着

横山武史、1番人気。ドバイターフ6着から中10週。4角9番手からメンバー最速33.0で1.2秒詰め、同着の2着まで押し上げた。詰め幅はメンバー最大。位置を考えれば最も強い競馬で、着順は同着でも内容は勝ち馬を上回る。

4 13

セイウンハーデス

6人気
通過
3→3 先
上り3F
33.7 10位
詰め幅
+0.5
前走
大阪杯G1 5着 中9週

4角3番手(先)から上がり33.7(メンバー10位)。直線で0.5秒詰めた。478kg(+4)、前走は大阪杯G1 5着(中9週)。

5 16

パンジャタワー

4人気
通過
6→6 差
上り3F
33.4 6位
詰め幅
+0.8
前走
高松宮記G1 4着 中10週

4番人気5着。6番手から上がり6位で0.1秒差

松山弘平、4番人気。高松宮記念4着から中10週。4角6番手から0.1秒差の5着。距離延長でも崩れておらず、位置も脚もバランスがよい。

6 3

オフトレイル

10人気
通過
8→7 差
上り3F
33.3 5位
詰め幅
+0.9
前走
マイラーG2 5着 中6週

4角7番手(差)から上がり33.3(メンバー5位)。直線で0.9秒詰めた。462kg(-4)、前走はマイラーG2 5着(中6週)。

7 1

レーベンスティール

3人気
通過
4→4 先
上り3F
33.9 11位
詰め幅
+0.3
前走
大阪杯G1 6着 中9週

4角4番手(先)から上がり33.9(メンバー11位)。直線で0.3秒詰めた。496kg(+4)、前走は大阪杯G1 6着(中9週)。

8 15

ドラゴンブースト

13人気
通過
11→11 差
上り3F
33.4 6位
詰め幅
+0.8
前走
マイラーG2 2着 中6週

4角11番手(差)から上がり33.4(メンバー6位)。直線で0.8秒詰めた。476kg(+2)、前走はマイラーG2 2着(中6週)。

9 17

▲トロヴァトーレ

2人気
通過
15→14 追
上り3F
33.1 2位
詰め幅
+1.1
前走
エプソムG3 1着 中4週

2番人気9着。14番手から上がり2位33.1で1.1秒詰め

ルメール、2番人気。エプソムカップ1着から中4週。4角14番手から上がり33.1(2位)で1.1秒詰めての0.7秒差9着。0.7秒に11頭が収まる中で、位置の差だけが着順になった。

10 6

ステレンボッシュ

5人気
通過
7→7 差
上り3F
33.9 11位
詰め幅
+0.3
前走
エプソムG3 2着 中4週

4角7番手(差)から上がり33.9(メンバー11位)。直線で0.3秒詰めた。478kg(+0)、前走はエプソムG3 2着(中4週)。

11 10

ルクソールカフェ

14人気
通過
16→14 追
上り3F
33.2 4位
詰め幅
+1.0
前走
サウCG1 5着 中16週

14番人気11着。14番手から上がり4位33.2で1.0秒詰め

岩田望来、14番人気。サウジカップ5着から中15週。4角14番手から1.0秒詰めての0.8秒差11着。人気薄だが脚は使えており、位置が向けば。

12 8

シャンパンカラー

11人気
通過
11→12 追
上り3F
33.6 8位
詰め幅
+0.6
前走
マイラーG2 9着 中6週

4角12番手(追)から上がり33.6(メンバー8位)。直線で0.6秒詰めた。512kg(-4)、前走はマイラーG2 9着(中6週)。

13 9

ウォーターリヒト

9人気
通過
16→17 追
上り3F
33.1 2位
詰め幅
+1.1
前走
マイラーG2 13着 中6週

4角17番手(追)から上がり33.1(メンバー2位)。直線で1.1秒詰めた。472kg(-6)、前走はマイラーG2 13着(中6週)。

14 12

シリウスコルト

15人気
通過
13→12 追
上り3F
33.6 8位
詰め幅
+0.6
前走
京王杯スG2 5着 中5週

4角12番手(追)から上がり33.6(メンバー8位)。直線で0.6秒詰めた。496kg(+2)、前走は京王杯スG2 5着(中5週)。

15 5

サクラトゥジュール

16人気
通過
10→9 差
上り3F
34.1 14位
詰め幅
+0.1
前走
フェブラG1 13着 中15週

4角9番手(差)から上がり34.1(メンバー14位)。直線で0.1秒詰めた。496kg(-14)、前走はフェブラG1 13着(中15週)。

16 2

ロングラン

17人気
通過
4→4 先
上り3F
34.7 17位
詰め幅
-0.5
前走
マイラーG2 18着 中6週

4角4番手(先)から上がり34.7(メンバー17位)。直線で0.5秒失った。480kg(+6)、前走はマイラーG2 18着(中6週)。

17 7

スズハローム

12人気
通過
14→14 追
上り3F
34.2 15位
詰め幅
+0.0
前走
ダービーHG3 1着 中9週

4角14番手(追)から上がり34.2(メンバー15位)。直線で変わらず。468kg(+4)、前走はダービーHG3 1着(中9週)。

次走に向けて

1〜4着が0.0秒差。位置の有利不利がほとんど出なかった、きわめて密な決着。

馬評価理由
ガイアフォース 上げ 9番手からメンバー最速、詰め幅1.2で同着2着。内容は勝ち馬以上
トロヴァトーレ 上げ 14番手から上がり2位で1.1秒詰め。0.7秒に11頭の中で位置の差
シックスペンス 上げ ダートG1経由の芝復帰で8番人気の勝利。臨戦過程では読めなかった
ワールズエンド 上げ 前傾を自分で作って詰め幅0.0。止まらなかった
過去7年で2番手からの勝利はこの年だけ、前年も3番手。安田記念は「差しが決まるレース」という前提が、ここ2年は当てはまらなくなっている点に注意したい。