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Race Review — 2026年9月27日

スプリンターズステークスG1

中山 4回9日目 11R 芝1200m(Cコース) 馬場 稍・天候 曇 16頭 勝時計 1:09.2

9番人気ピューロマジックがハナから押し切り、G1初制覇。前半3F 33.6の前傾ラップにもかかわらず逃げ切れたのは、この日の中山芝が先行馬の複勝圏率で基準の1.31倍という前有利だったことが大きい。1着から11着までが0.6秒差の大混戦だった。

結果

詰め幅=上り3F地点の先頭との差 − ゴール着差
着馬番馬名騎手人気タイム着差 3角→4角上り3F詰め馬体重
1 16 ピューロマジック牝5・56kg 岩田望来 9 1:09.2 ― 1→1逃 35.67 +0.0 464+4
2 6 ワールズエンド牡5・58kg 津村明秀 5 1:09.2 0.0 3→3先 35.35 +0.3 472+2
3 5 サウンドモリアーナ牝4・56kg 吉田隼人 11 1:09.2 0.0 5→3先 35.23 +0.4 454+0
4 9 スターアニス牝3・54kg ルメール 1 1:09.4 0.2 10→10差 35.12 +0.5 484+4
5 1 レッドモンレーヴ牡7・58kg 酒井学 14 1:09.6 0.4 14→14追 35.01 +0.6 510-2
6 14 ウインカーネリアン牡9・58kg 三浦皇成 6 1:09.6 0.4 5→3先 35.67 +0.0 518+4
7 8 エーティーマクフィ牡7・58kg 富田暁 8 1:09.7 0.5 14→14追 35.23 +0.4 476-6
8 7 ペアポルックス牡5・58kg 岩田康誠 13 1:09.7 0.5 3→3先 35.911 -0.3 482+4
8 4 ジューンブレア牝5・56kg 坂井瑠星 12 1:09.7 0.5 7→8差 35.67 +0.0 496+12
10 3 ママコチャ牝7・56kg 武豊 7 1:09.7 0.5 7→7差 35.67 +0.0 500-2
11 2 アイサンサン牝4・56kg 幸英明 15 1:09.8 0.6 10→12追 35.56 +0.1 454-4
12 15 フリッカージャブ牡4・58kg 西村淳也 3 1:09.9 0.7 2→2先 36.213 -0.6 504-2
13 10 レイピア牡4・58kg 横山武史 10 1:10.6 1.4 14→12追 36.012 -0.4 508+0
14 11 ルガル牡6・58kg 鮫島克駿 4 1:10.8 1.6 10→10差 36.514 -0.9 ―
15 13 パンジャタワー牡4・58kg 松山弘平 2 1:11.9 2.7 7→8差 37.815 -2.2 490-4
16 12 ブラックチャリス牝3・54kg 浜中俊 16 1:12.6 3.4 13→16追 38.216 -2.6 464-6

単勝 2,450 / 複勝 810・390・800 / 枠連 2,130 / 馬連 13,560 / 馬単 28,380 / 3連複 73,620 / 3連単 462,120

ラップとペース

基準=同コース・馬場稍の平均(n=39)

今回のペース

同じ競馬場・同じ距離・同じ馬場状態の平均と比べた値。RPCIは大きいほど後傾(スロー)、 小さいほど前傾(ハイペース)。前半3F・後半3Fは実測ラップから取る。ラップ未取得のレースは 1200m戦のみ RPCI から逆算し(誤差 MAE 0.025秒で検証済み)、それ以外の距離は「―」と表示する。

指標今回コース基準差
前半3F33.6 33.94-0.3
後半3F35.6 35.1+0.5
RPCI44.4 46.7-2.3

11.8-10.6-11.2-11.4-11.6-12.6

歴代の前半3F(秒・31.9秒起点) 2016 中山 36.0 2016 中山 33.4 2017 中山 36.4 2017 中山 33.9 2018 中山 35.6 2018 中山 33.0 2019 中山 35.8 2019 中山 32.8 2020 中山 37.5 2020 中山 32.8 2021 中山 37.2 2021 中山 33.3 2022 中山 36.7 2022 中山 32.7 2023 中山 35.4 2023 中山 33.3 2024 中山 37.5 2024 中山 32.1 2025 中山 37.5 2025 中山 33.7 2026 中山 36.0 2026 中山 33.6

同じレースの過去

このレースが過去にどう流れたか。前3F・後3Fは実測ラップで、決まり手の横の 「推」はラップ未取得のため RPCI から逆算した値であることを示す。

年場前3F後3F勝時計 1着4角2着4角決まり手
2016中山 36.036.2 ― 51 差
2016中山 33.434.2 1:07.6 71 差
2017中山 36.436.3 ― 66 差
2017中山 33.933.7 1:07.6 107 差
2018中山 35.636.4 ― 62 差
2018中山稍 33.035.3 1:08.3 82 差
2019中山 35.835.7 ― 48 先
2019中山 32.834.3 1:07.1 81 差
2020中山 37.534.3 ― 44 マ
2020中山 32.835.5 1:08.3 154 追
2021中山重 37.237.0 ― 92 差
2021中山 33.333.8 1:07.1 24 先
2022中山稍 36.735.3 ― 12 逃
2022中山 32.735.1 1:07.8 29 先
2023中山重 35.437.2 ― 52 差
2023中山 33.334.7 1:08.0 24 先
2024中山 37.533.7 ― 31 先
2024中山 32.134.9 1:07.0 36 先
2025中山重 37.538.1 ― 13 逃
2025中山 33.733.2 1:06.9 21 先
2026中山 36.035.3 ― 1010 差
2026中山稍 33.635.6 1:09.2 13 逃

トラックバイアス

4回中山 9〜10日目(第5週)の芝全レース
前有利確度: 明確3着内の4角位置率 基準比 -0.077 / 先行馬の複勝圏率 基準の1.31倍

脚質バイアス(同じ開催週の年別比較)

4角位置率=(4角順位−1)÷(頭数−1)。0が先頭、1が最後方で、小さいほど前が有利。 複勝圏率は4角2番手以内につけた馬が3着以内に入った割合。最下段の「基準」は、この競馬場・ この馬場種別の全期間平均。

年1〜3着の4角位置率4角2番手以内の複勝圏率母数
2021 0.206 50.0% 16
2022 0.252 52.9% 17
2023 0.224 56.2% 16
2024 0.220 56.2% 16
2025 0.171 58.8% 17
2026 0.176 58.8% 17
基準0.251 44.9% 15,259

時計水準(比較できたレースのみ)

この開催週の全レース一覧ではない。同条件(距離×クラス×馬場状態)の 過去の勝ち時計が5件以上あるレースだけを載せている。少ない標本の中央値と比べても 偶然に振り回されるため。道悪の日は該当条件が少なく、載らないレースが多くなる。 マイナスは過去中央値より速い=時計の出る馬場。

日R条件勝時計同条件の過去中央値との差標本
9/272R 2000m 未勝利稍 2:05.3 +2.5 n=13
9/275R 2000m 新馬稍 2:06.6 +2.8 n=6
9/277R 1600m 1勝稍 1:36.1 +1.4 n=10
9/279R 1600m 1勝稍 1:35.9 +1.2 n=10

上がり最速馬はどこまで来たか

この開催週の各レースで、メンバー最速の上がり3Fを使った馬の着順。 6着以下なら赤で示す。速い脚を使った馬が届いていないほど、前が止まらない馬場だったことになる。

レースの読み

ラップは 11.8-10.6-11.2-11.4-11.6-12.6。RPCI 44.4は中山芝1200m稍重の基準46.7を2.3下回る前傾で、ラスト1Fは12.6まで落ちている。通常ならこの流れの逃げ馬は残らない。それが残ったのだから、馬場の後押しはかなり効いた。

対照的に、上がり上位はすべて後方の馬だった。上がり最速35.0のレッドモンレーヴが4角14番手(0.4秒差5着)、2位35.1のスターアニス(1番人気)が10番手(0.2秒差4着)、3位タイ35.2のサウンドモリアーナが3番手(0.0秒差3着)とエーティーマクフィが14番手(0.5秒差7着)。**勝ち馬の上がりは35.6でメンバー7位**しかない。

つまりこれは「最も速い脚を使った馬が勝ったレース」ではなく、「前にいた馬が止まらなかったレース」。2着ワールズエンド(安田記念2着から中16週)が4角3番手からハナ差まで迫っており、上位は前に行けた組で占められた。

前走のセントウルステークス組の入れ替わりが激しい。同レース1着のフリッカージャブ(3番人気)は4角2番手から上がり36.2(13位)で0.7秒差の12着。逆に同レース16着のレッドモンレーヴが5着まで押し上げた。2番人気パンジャタワーは2.7秒差の15着と大きく崩れている。なお、この日は開催週の3日目にあたり、バイアス集計の対象が**この1日だけ**になっている。通常の2日分に比べてサンプルが少ないので、傾向の読み取りは参考程度にとどめたい。

全頭短評

着順・人気は結果、評価は内容ベース
1 16

◎ピューロマジック

9人気
通過
1→1 逃
上り3F
35.6 7位
詰め幅
+0.0
前走
セントウG2 2着 中3週

9番人気がG1制覇。前傾ラップを逃げ切った

岩田望来。セントウルS2着からの中3週。前半3F 33.6という流れを自ら作りながら押し切った。上がりは35.6のメンバー7位で、決め手で勝ったわけではない。前有利の馬場と、単騎で行けたことの両方が味方している。次走で同じ形が作れるかは条件次第だが、G1をこの形で勝ち切ったのは事実。

2 6

ワールズエンド

5人気
通過
3→3 先
上り3F
35.3 5位
詰め幅
+0.3
前走
安田記念G1 2着 中16週

5番人気2着。安田記念2着からの休み明け

津村明秀。中16週で4角3番手から上がり35.3(5位)。前傾ラップを前めで受けてハナ差なら、位置と脚のバランスは上位。距離短縮も問題なかった。

3 5

サウンドモリアーナ

11人気
通過
5→3 先
上り3F
35.2 3位
詰め幅
+0.4
前走
キーンラG3 1着 中5週

11番人気3着。キーンランドCからの連勝ならず

吉田隼人。4角3番手から上がり35.2(3位タイ)で0.0秒差。位置も脚も上位で、着順以上に強い内容だった。

4 9

▲スターアニス

1人気
通過
10→10 差
上り3F
35.1 2位
詰め幅
+0.5
前走
優駿牝馬G1 12着 中18週

1番人気4着。10番手から上がり2位で0.2秒差

ルメール。オークス12着から中18週の休み明けで、距離短縮の初戦。前有利の日に4角10番手から0.5秒詰めて0.2秒差なら、負けて強しと言える。次走で人気が落ちるようなら妙味がある。

5 1

○レッドモンレーヴ

14人気
通過
14→14 追
上り3F
35.0 1位
詰め幅
+0.6
前走
セントウG2 16着 中3週

上がり最速35.0。2走続けてメンバー最速

14番人気、酒井学。セントウルSで上がり最速32.6を使いながら16着だった馬。ここでも4角14番手から上がり最速35.0で0.6秒詰め、0.4秒差の5着まで押し上げた。**前有利の馬場で14番手からこれなら、内容は上位。**セントウルS時に「最も割り引くべき敗戦」と記録した読みが、ここで形になった。差しが決まる条件なら引き続き狙える。

6 14

ウインカーネリアン

6人気
通過
5→3 先
上り3F
35.6 7位
詰め幅
+0.0
前走
キーンラG3 3着 中5週

4角3番手(先)から上がり35.6(メンバー7位)。直線で変わらず。518kg(+4)、前走はキーンラG3 3着(中5週)。

7 8

エーティーマクフィ

8人気
通過
14→14 追
上り3F
35.2 3位
詰め幅
+0.4
前走
キーンラG3 4着 中5週

4角14番手(追)から上がり35.2(メンバー3位)。直線で0.4秒詰めた。476kg(-6)、前走はキーンラG3 4着(中5週)。

8 7

ペアポルックス

13人気
通過
3→3 先
上り3F
35.9 11位
詰め幅
-0.3
前走
高松宮記G1 10着 中26週

4角3番手(先)から上がり35.9(メンバー11位)。直線で0.3秒失った。482kg(+4)、前走は高松宮記G1 10着(中26週)。

8 4

ジューンブレア

12人気
通過
7→8 差
上り3F
35.6 7位
詰め幅
+0.0
前走
高松宮記G1 17着 中26週

4角8番手(差)から上がり35.6(メンバー7位)。直線で変わらず。496kg(+12)、前走は高松宮記G1 17着(中26週)。

10 3

ママコチャ

7人気
通過
7→7 差
上り3F
35.6 7位
詰め幅
+0.0
前走
セントウG2 3着 中3週

7番人気10着。0.5秒差

武豊。セントウルS3着から中3週。4角7番手から上がり35.6で0.5秒差。混戦の中に埋もれた形で、大きく評価を下げる内容ではないが、前走で付けた狙い度3は見直したい。

11 2

アイサンサン

15人気
通過
10→12 追
上り3F
35.5 6位
詰め幅
+0.1
前走
ヴィクトG1 13着 中19週

4角12番手(追)から上がり35.5(メンバー6位)。直線で0.1秒詰めた。454kg(-4)、前走はヴィクトG1 13着(中19週)。

12 15

フリッカージャブ

3人気
通過
2→2 先
上り3F
36.2 13位
詰め幅
-0.6
前走
セントウG2 1着 中3週

セントウルS勝ち馬が12着。上がり13位

西村淳也、3番人気。4角2番手と条件に合った位置を取りながら、上がり36.2でメンバー13位まで落ちた。0.7秒差ではあるが、前有利の日に前で負けたのだから言い訳は立ちにくい。中山替わりが応えた可能性がある。

13 10

レイピア

10人気
通過
14→12 追
上り3F
36.0 12位
詰め幅
-0.4
前走
CBC賞HG3 2着 中7週

4角12番手(追)から上がり36.0(メンバー12位)。直線で0.4秒失った。508kg(+0)、前走はCBC賞HG3 2着(中7週)。

14 11

ルガル

4人気
通過
10→10 差
上り3F
36.5 14位
詰め幅
-0.9
前走
QEJG1 8着 中14週

4角10番手(差)から上がり36.5(メンバー14位)。直線で0.9秒失った。前走はQEJG1 8着(中14週)。

15 13

パンジャタワー

2人気
通過
7→8 差
上り3F
37.8 15位
詰め幅
-2.2
前走
キーンラG3 2着 中5週

2番人気15着。2.7秒差の大敗

松山弘平。キーンランドC2着からの中5週。4角8番手から上がり37.8で大きく崩れた。0.6秒差の大混戦の中でこの負け方は明らかに異質で、何かあったと見るしかない。次走は状態を確認したい。

16 12

ブラックチャリス

16人気
通過
13→16 追
上り3F
38.2 16位
詰め幅
-2.6
前走
UHB賞 6着 中7週

4角16番手(追)から上がり38.2(メンバー16位)。直線で2.6秒失った。464kg(-6)、前走はUHB賞 6着(中7週)。

次走に向けて

前有利の馬場に前傾ラップ。上がり上位は全員が後方だった。

馬評価理由
レッドモンレーヴ 上げ 2走続けて上がり最速。前有利の日に14番手から0.4秒差
スターアニス 上げ 1番人気4着だが休み明け+10番手から上がり2位
サウンドモリアーナ 上げ 3番手から上がり3位タイで0.0秒差。位置も脚も上位
パンジャタワー 条件替わり 0.6秒差の混戦で2.7秒差は異質。状態面の確認を
フリッカージャブ 下げ 前有利の日に2番手から上がり13位。中山は合わなかったか
ママコチャ 下げ セントウルSで付けた狙い度3は行き過ぎだった
セントウルSの回顧で「上がり最速32.6。最も割り引くべき敗戦」と書いたレッドモンレーヴが5着まで来た一方、「着順以上の中身」としたママコチャは10着。前が止まらない馬場では、着順ではなく上がりの順位を追うという読み方自体は機能した。次も同じ見方で追いたい。